「南無アッバ」を生きる ホーム » 福音と自由律 »反芻する--ロゴスを味わう(4)

反芻する--ロゴスを味わう(4)  

『マルコ』六章には、五つのパンと二匹の魚をイエスの奇跡によって五千人に分け与えたという話がある。

また八章には、七つのパンと少しの魚を四千人に分け与えたという話もある。

現代人はここからどんなメッセージを受け取るだろうか。
わたしは「分配」という点に着目する。それは、物質的にも精神的にもより多くのものを獲得することイコール幸福という図式を描いているわたしたちへの警告である。金も権力もあればあるほど次の欲望を生む。

もっと欲しくなる。そうした自我の飽くなき欲望に翻弄されること、それが「地獄」であろう。金や地位や権力に限らず自分の才能や時間を含めてあらゆる持ち物は、むしろ自他のために使い切ることによって生きてくる。わたしたち一人ひとりが持っている(この世に生きる間、神から貸し与えられている)個性的な持ち物を使い切るならば、心からの満足が得られる。

そのとき今まで思ってもみなかったようなことが起こるというのだ。その使い方の方向性を示すキーワードが「神の国」(「天国」とか「神の支配」と同義)である。

時は満ちて、神の支配が近づいている。心を開いて、そのよきおとずれに耳を澄ませなさい。(マルコ一・一五 私訳)

 イエスの言葉は、わたしたちが常識的に考えている慈善とか清貧とか品行方正といった道徳のすすめではない。また死後や遠い未来のことでもない。何かもっとしなやかな生き方の可能性があることを指し示しているように思われる。

今は『マルコ』を中心とした福音書を繰り返し味わうことにより、イエスが言葉と行いをもって指し示した「神の国」のイメージをなんとかつかもうともがいている。

 最初は堅くて苦いと思っていた神の言葉が少しずつ食べやすいものになってきている。
関連記事


category: 福音と自由律

thread: 言霊(格言・名言・自分の考え)

janre: 学問・文化・芸術

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://yohaku5.blog6.fc2.com/tb.php/405-02a1af83
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

日本人にわかるキリスト教を求めて

南無アッバの集い&平田講座

求道詩歌誌「余白の風」

最後の南無アッバミサ

全記事表示リンク

リンク

検索フォーム

▲ Pagetop