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平田栄一求道俳句2003年全作品  

2003年12月

雪掻きて座す共食の五千人

年越やヨハネの首を盆にのせ

信頼の生みし奇跡や暮れ易し

春泥に足とられては殉教す

残雪に甍刻々洗われつ

苦しみの神秘に触れて枯野果つ

凍て空に母の口癖聞くばかり

2003.11

病み臥せば神に直れと時雨かな

迷いなく御国を目指し鳥渡る

毒麦を抜かれて軽き花野かな

人生に無駄なし御国の種と化す

御絵配らん公教育の隙間風

疑問符に思い入れある月夜かな

生きる意味問う青年と冬の窓

2003.10

平らかに死を願う朝花曇り

癒えぬまま秋夕暮れを主と泣きぬ

道なき道を神は備えし秋の暮

怒気含む眼に映る秋の雲

天国の門を狭めし繁茂かな

従順の果ての十字架秋の空

山川の祈れる姿や秋晴れる

三度秋イエスの夢に癒されし

去る友も来る友もいてロザリオ

一日に山あり谷あり萩の花

一茶集声出して読むそぞろ寒

ルサンチマン深き彼方を秋に問う

ままならぬゆえに御旨と知れる月

花傾ぐ広野は視姦というべきか

天使祭カミヨアンタガシュヤクデス

誓わずにおれぬ弱さや戻り寒

正義とは休らうことよ秋深む

少しずつ節制少しずつ蜜柑

十一桁の指名手配書とは如何に

寒空に掘り出す夫婦茶碗かな

秋晴れに戸板浮かべし死出の旅

晩秋の自我もて余す狐かな

我が内の荒れ野に降りぬ木の葉髪

冬めきて立ち現れぬ神の顔

百穴ヨナのしるしの風さやぐ

微妙だね使命の在処秋の暮

晩秋の自我もて余す狐かな

軒下に一所賜わるすみれかな

主の御手にコスモス摘まれ花盛り

2003.09

我よりも我を知るべし冬の神

吾が生こそ御業の場なり冬麗

御言葉を結びし小枝枯れてなお

万象に神の業立つ小春かな

花咲き継ぎ人生き継ぎて神の業

はずせない仕事抱えて秋の暮

千歳飴いただき神に弟子入りす

2003.08

正邪なく遍く吹かれ神渡し

咲きつぐやコスモス風に揺れ止まず

月白き明け方に見る恐い夢

病む程にブドウの枝の軒近く

共食いの最後の一尾夏の海

信頼こそ神の業なり秋の蝶

秋の日の戸板に運ぶわが身かな

2003.07

言うべきを言うて別れし友の秋

イエスてふ戸板に乗って流されたい

長き夜の夢に押されて発つヨセフ

友は去りカナンを去りて後の月

無辺なる神の記憶に安らぎぬ

神共に在(いま)せば蒼し秋の空

共食いの金魚の水の透明度

2003.06

異端とは何ぞとロムる秋の夜

冬枯れの舌点々と門の外

イエスというモノに触れたし昼下がり

秋雨にさきたま煙ることもあり

外灯に群れることなし冬の蝶

言わずもがな図書館晩秋咆哮す

正統を名乗る人いて秋寒し

父の輪に立つ十字架や秋果てる

あばら骨門地無用の主の救い

イエス様も乗っていなさる遠足バス

この秋を晩年と思う在所かな

冬へ向く雑魚の目数多憂いなし

定型に盛るキリストや秋歪む

冬日さす図書館銀河の一点へ

生温き炬燵に刺さる楔文字

校舎から言霊吊し眠い秋

携帯や昨日の話は明日のため

雲飛ばす秋風深き憂い持つ

赤い羽根床に貼り付く多発テロ

系図ごと背負いて御国へ秋の空

春愁や生きるはキリスト死ぬは益

人生の帳尻如何に復活祭

生けるものすべて春野に抱かるべし

炎天に奇跡の水を呑みて佇つ

重吉の秋に会うてか老い易し

春一番吹きて自画像恐るべし

日陰こそ年々歳々ニラの花

2003.05

人生にテキストありや四谷駅

如何にても祈り聞かるる春霞

逃げ水を追うて迷いし羊かな

不安もて祈りに誘う神の春

寒戻る祈りの果実疑わず

わが身にも御業成るべし春の風

暮れてなお優柔不断春の海

2003.04

人日やわが半生を悔やみ居て

暖冬の顔こそ似やる番いかな

密かにも奇跡を刻む初時雨

東風吹かばとりどりの花祈り合う

ミサ毎に蕾やわらぐ桜かな

寒鯉の欠伸に出ずる銀貨かな

どこまでもゆるされて雲風に乗る

2003.03

実のなる木ならぬ木もよし冬に入る

コスモスは風に揺られるために咲く

裏を見せ木の葉大地に温もりぬ

秋の地に立つあの方へ続く地に

美しく泣く人でした死者の月

十字架の横木に休む目白かな

死後三日ポロンと鳴りし冬のギター

2003.02

狭き門めざすが如く鳥渡る

新しき神話を孕み星月夜

秋の風水面にガダラの悪魔憑き

生涯即奇跡なりけり蔦紅葉

神の使徒コスモス風に揺れ止まず

無口なる秋の番いや日に一卵

巧妙に無名の神は虹立てり

2003.01

我が内に我が牧者あり秋の暮

仲秋の不信に浸る右脳かな

天国へ逆さに実る石榴かな

讃美歌に流され午前三時の牛丼

残菊に神を見る目の妬ましき

犬の目にうつばりはなし秋の空

生くるにも死にも時あり穴まどい
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