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日本人にわかるキリスト教を求めて

26May2012+011_convert_20120623181132_20120623222548.jpg井上洋治神父は、遠藤周作氏と共に、日本人の感性で正直に受けとめられるキリスト教を一生をかけて模索し、1986年「風の家」をはじめました。このサイトでは、「風の家」運動を引き継ぐ平田栄一が「求道俳句」ほか、日本人キリスト者の道を模索する試みを紹介していきます。お問合せ 略歴 著書

浄土真宗における「機法」  

機=こちら 凡夫 人
法=あちら 仏  神

向うから来るしか何も出来ないことを才市は、
「名号が当る」
<アッバの主導性に類比>

または、
「南無(機)がわたしで阿弥陀(法)が親で、これが親子の南無阿弥陀仏」
<神人の父子関係、アッバの親近性に類比>

また
「なむあみだぶはみだのいき(息)、わたしや、あなたのいきに、とられて、なむあみだぶつ」という。
<神の主体性と聖霊(プネウマ)=おみ風さま>

機が全く法に摂取せられる。
しかし機は無にならず、「ざんぎ」「かんぎ」慈悲を感じる。
機法は「一即多・多即一」――才市の体験的自覚
(~p.50)

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thread: スピリチュアル

janre: 心と身体

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ねんぶつが「あたる」  

「このさいちも、きものも、・・・・
せかいにあるもの、みなごをんで、できました。」

「あさましや」→「ごをん」への容易ならぬ転換

自分より大きな、強い、慈悲深いものに抱き取られ、
意志・知性で押えつけられぬものが、才市の心底に動く
→60冊の覚帳
<創作の原点:自ずから湧き出るものを、素直に書き取る>

「わしが、ねんぶつを、となゑるじゃない、
ねんぶつの、ほをから、わしのこころにあたる、ねんぶつ。
なむあみだぶつ。」

「あたる」:彼の境地をみごとに写し得ている。
<妙な言い回しに、創作者の真実が出てくる>
~p.49

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thread: 宗教・信仰

janre: 学問・文化・芸術

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罪業深重、地獄必定--宗教意識の深まり  

才市、18,9歳より、父ほか地元の人らの影響でお寺詣り始める。

宗教意識の深まりとともに、人生の不安も強まる。
――真宗では「罪業深重、地獄必定」として迫る。
地獄極楽が現在に頭出頭没

20~50歳30年間の才市の罪業感「あさまし」「じやけん」で表現
60歳頃「覚帳」開始か

懺悔は道徳感ではなく、自分の力で超えられぬものがある、という告白
<キリスト教の告解の意味にも通じようか>

ままならぬものをそのままでありがたく受容せられる時節がある
(p.47まで)

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2 倫理から宗教は出ない  

霊性的自覚は人生について真剣な反省をした者だけに開ける。

機械的、模倣的、抽象的、欧米近代化に対し、創造的、芸術的世界――才一の霊性的自覚

才市プロフィール:昭和7年83歳で死去。島根県石見小浜の人。50歳まで船大工、のち履物屋。
父も「法義もの」、真宗盛んな土地、宗教的環境・遺伝。
才市お寺詣りの契機は、賭博で警察にあげられたこと、という。
大拙は否定、才市には元来宗教的心理型あり――家庭

人間倫理の矛盾性、神がキリストになって人間を救ったこと、弥陀の誓願の永劫性、すべて人間存在・宇宙存在の根源的罪業から出発

倫理から宗教は出ない。
才市の30年に渉る精神的苦闘の根本は、人間そのものの存在にある。たんに倫理性ではないことを強調

<才市の生涯は、日本的霊性の自覚として、誇るべきものがあるが、その根本はわれわれ共通の人間的矛盾にある。>(p.43まで)

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二 妙好人と日本的霊性的なるもの 1  

第二次大戦以上の世界戦争の心配

科学技術・物質的思索は、人間を抽象的・理性的に見る。
人間の霊性は、抽象・理性では捉えられない。

新たな全体主義の、より強い台頭か
→個の内面・霊性は顧みられない。

集団は、共通の抽象性を強調
→物質重視→宗教軽視
あるいは、救済事業・「隣人愛」を高唱
=宗教の倫理面強調<物足りぬ大拙>
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9 「一 妙好人」所感  

9(p.37)

以上、妙好人の輪郭了得。

以下、実例として、浅原才市の自由詩紹介


<此処までの所感:

一気に本書「その一」を楽しく読ませていただいた。

鈴木大拙の文体は、時代的で硬いが、それがあるいは、

妙好人という稀有な市井人の柔軟性を語るとき、

相俟って味わい深いものになっている。
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thread: 仏教・佛教

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8 妙好人の世界的貢献  

8(P.36)

世界国民としての日本の他力宗の寄与として

妙好人を産出する偉大な霊性的創造力を世界に進出させよ。

対近代文化批判:

人間性の外殻破るに無能、その相対性、

物質生産面の底流汲み取れぬ、

今後の文化への無計画性

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7 妙好人は皆詩人  

7(p.31)

妙好人は、よく所信を文字に表わす

字が書けなくても、表現衝動あり

「信心の喜びは、口に筆に出なければ承知できぬ、これが人間である。」

<これはうれしいヒント!

われら求道詩歌人の創作動機となる

――意識的、作為的伝道でなく、信心の自然発露めざすべき>

例:森ひな

「○となへるしようみよう、われがとおもうた、

そうでなかつた、みだのよびごえ、

ああ、ありがたい、なむあみだぶつ。」

――どのような他力宗信者も口にするところ

<聖霊によらなければ、だれも「イエスは主である」とは言えないのです。(Iコリント12・3)

神の子とする霊によって、わたしたちは、「アッバ、父よ」と呼ぶのです。(ローマ8・15)

神が、「アッバ、父よ」と叫ぶ御子の霊を、わたしたちの心に送ってくださった(ガラテヤ4・6)

――まったく同じ心ではないか。>
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6 妙好人と神がかり  

6(p.29)

妙好人と秘事法門の流れ同じ

しかし他力信心の獲得は唯識論的転依現象であり、

心理的変態――宗教的準備ないと「狐つき」「神がかり」になってしまう危険。

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thread: 仏教・佛教

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4-5 「教行信証」系と「歎異抄」系  

4(p.24)

他力教の長所:妙好人を育てたこと

受動的「ありがたさ」だけでなく、

禅者以上に酒酒落落、

哲学者以上の宇宙観

栃平ふじ「この茶の中にも三千世界」ほか

小川チエの歌・・・損と儲け:絶対矛盾の自己同一



5(p.26)

浄土真宗の二主流

1.「教行信証」系・・・・学者としての良心:伝統思想で正当化、知性的・論理的

2.「歎異抄」「和讃」「消息集」系・・・・「借り物」の漢文ではなく、普段着の日用の言葉で中からのまま率直に語る

主体的経験、ありのまま、赤裸々の吐く

和讃:まだ飾りもの、文学的工作

歎異抄:最も的確に表現・・・・他力宗経典の最高
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thread: 宗教・信仰

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3(2) 真宗の「親」とキリスト教の「父」  

23
「日本的・他力的なるものに至って始めて親が出てきた。」

特に

キリスト教の「父」=「主」

他力宗に「主」の観念はない。

弥陀は絶対愛であり、主はまったく感じられない。

→衆生からでなく、弥陀の方から自然に「とちらへ当たって来る」

→こちらは逃げる→どこまでも追いかける

=逃げても助ける親

<1匹の迷った羊をどこまでも探すアッバには、言及ないか>

キリスト教:神の怒り、父子、主従関係

弥陀=親「如何なることがあっても子を罰することはない。」

<この意味で、弥陀的イエス・アッバの姿を、掘り起こすことは、

日本のキリスト教にとって、死活問題>
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thread: 宗教・信仰

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3 鈴木大拙のキリスト教観  

      3
ある意味、キリストも本質的に妙好人の一人

<大拙がキリスト教をどう見ていたか、興味あるところ>

22
引用:マタイ11・16誤→11・25~27、

ルカ10・21

幼子に示される御心

キリストは妙好人より表現力・宣伝的精神・殉教的気魄優勢

イエス「子を知る父」「父知る子」

=親鸞「我一人のためなり」

=妙好人「自分のため如来様の苦労」「親さまの慈悲」

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thread: 哲学/倫理学

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2 妙好人と悟り  

17
妙好人の特性のひとつ

「ありがたい、ありがたい」が

忽如「うそのうその大うそ」という、禅問答のような点。


「三戸独笑」と「香林保一」=聾唖者の筆談より

(『他力安心座談』)

18
耳で聞くから逃げる。御法は心で聞くもの

<「耳のある者は聞きなさい」というイエスの言葉を想う。>

「聞こえるまでもなく、聞かさにや置かぬご慈悲」

19
あなたは「強盗殺人をした報いで、聾唖に生まれ、

地獄から地獄へ還って行く」といわれたが、

三界六道を迷いながら、それを憐れみ下さる御親のあることを、

知らせていただいた。

<御親こそ、われら言うアッバではないのか>

浄土へ用事はないが、御親が救われようというなら、

行ってあげようじゃないか。

地獄へは、弥陀が邪魔して行かせてくれない。
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thread: 宗教・信仰

janre: 学問・文化・芸術

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序-一妙好人1 鈴木大拙著『妙好人』(法蔵館)を読む  

p.11

趣旨

妙好人伝」でなく、妙好人の言語文学に現れた

宗教体験を問題にした、妙好人研究。


①妙好人の特徴

「文字に乏しい」

しかし、他力は煩悩をそのままにして、そこに突入して来る。

12

②社会的地位が低い。

自分の地位に甘んじ、職業に励む。

キリスト教に輪をかけて受動的。

農民・商人に多い信者。

生活は「ありがたい」「もったいない」「かたじけない」に貫かれ、

無抵抗・無害をこえて、積極的に忍苦を楽しむ。

13

ただし、集団生活では問題かも。

例:泥棒――集団中の個々人の責務あり。
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thread: 宗教・信仰

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妙好人に学ぶ  

浄土真宗の在家の篤信者を、妙好人と言います。

生活と宗教を完璧なまでに、一致させて生きた日本人の

お手本のような人たちです。


羽州弥左衛門

「死の不安」にとりつかれ、それを解決するために、

最上からはるばる本願寺、のちに越後まで、

師匠を求めて、1600キロも歩いた。


そして、ついに感謝して、

念仏の生涯を全うした。(『妙好人伝』より)


――求道心の率直な発露に心うたれます。


生と死を包含した「いのち」という考え方。


回心による分別知から無分別知への転換。


楠恭著『妙好人を語る』(NHKライブラリー)参照
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求道詩歌誌「余白の風」

南無アッバの集い&平田講座

最後の南無アッバミサ

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